坂本龍一責任編集「森と地球の未来 サステナブルな文明へ」書評 クーリエ・ジャポン2009年11月号
坂本龍一責任編集
森と地球の未来 サステナブルな文明へ
先月の「10月号:勝間和代責任編集」に続いての責任編集もの。
坂本龍一氏は、以前から環境問題に興味を示していたので前回とは違いあまり意外性のない読後感。
インタビュー「そろそろ人類も新しい段階に移行してもいいのでは?」のタイトルは、浮世離れした雰囲気があるが、内容はモア・トゥリーズという坂本龍一氏が代表を務めている植林間伐プロジェクトを絡めたインタビュー。
長野県小諸市の「ルイ・ヴィトンの森」について、パトリック・ルイ・ヴィトンと対談記事。
参照(LOUIS VUITTON FOREST~ルイ・ヴィトンの森~坂本龍一も調印式に出席)
特集記事の中では、
「すでに20億人が定員オーバー!? 人口増こそ最大の環境問題だ」(New Statesman, UK)
が難しいが面白い。エコロジカル・フットプリントについての記事が雑誌に載ること自体が少ないのが残念。
その他、エコフード、ミートフリーマンデー(Meet Free Monday)という月曜に肉を食べないという英国での活動、ゴリラの危機(密漁・食用)、その他。
その他、記事一覧はこちら参照。クーリエ・ジャポン|【CONTENT】 COURRiER Japon 061
森林(保護でなく植林・間伐)、持続的な生活と比較的に坂本氏の視点でまとまっているが、この手の話題ではどうしても百花繚乱な構成になってしまうのは仕方ないのだろう。
バイキングと同じで、あれもこれもと自分の皿に盛っていたら栄養あって美味しいものも食べきれない。その中で自分の生活や趣味、考え方に近いものに共鳴すれば美味しく食べられる。
他はどうでもいい、とは言わないけれど、他の方面に興味のある人はまた別にいるわけだし、そっちは好きな人にお任せしてみんなで背負えば(軽くはないけど)重くないはず。
とはいえ、一庶民からすれば、セレブのやってる活動はいまひとつ縁遠いというのが実感。
他に誌面で目を引くのは WNH(World News Headline)。
世界各国のニュースを集めた「News around the World」というコーナーをリニューアル版。
編集長日記によると、WNHの売りは、
(1)今までよりさらに多くの国の事情がわかる
(2)読みやすい長さ、テンポのよさ
(3)政治、ビジネスから社会事情まで、豊富な話題
の3つ。
これさえ読めば、現在の世界事情がざっくりとつかめるコーナーにしたいそうだ。
今後さらに洗練させていくそうなので、世界のこぼれ話的な雑学ニュースコーナーにはならないよう願いつつ、期待をしている。
あの「目立ちたがり屋を見かけない理由」。
盛んに気炎を吐いていたヒラリー・クリントン氏。
オバマ政権後はメディア露出が少なくなったけれども、別に阻害されているわけでなく実務に徹しているそうだ。
中国の人権問題についての追求もひかえているようで、実務能力の高さを証明して次のチャンスに備えて爪を研いでいるのだろう。
メモ
なぜか今月号はブログでのレビューが多いと思ったら、レビュープラスというサイトでレビューコンテストをやっていたのですね。(クーリエ・ジャポン レビューコンテスト -R+(レビュープラス)-)
参加してません。
編集部はブロガーを引き込んでネット上の参照数を増やす策に出てるのかな?
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投稿: メモ主 | 2009年10月26日 (月) 19時17分