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2010年1月25日 (月)

「勝間さん、努力で幸せになれますか」勝間和代・香山リカ 書評

勝間さん、努力で幸せになれますか勝間さん、努力で幸せになれますか

朝日新聞出版 2010-01-08
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「勝間さん、努力で幸せになれますか」勝間和代・香山リカ
不幸せにはワケがある 不安時代の幸福論 激論350分


勝間和代さん・香山リカさんの対談をまとめたもの。
「AERA」2009年10月12日号と「週間現代」2009年10月31日号から一部再掲載。

前の勝間さん関係の記事「勝間和代責任編集「いま、なぜアフリカ…を書いた後、対談記事があったと噂に聞いてどういう対談になったのか気になっていた。
先日、書店店頭で見かけたのでさっそく購入して読んでみた。

いろんなところで平行線だが、自分なりに二人それぞれの著書を読んでみて不完全燃焼していたいくつかの燃え残りがスミになったように感じた。

以下、本の内容と個人的解釈。やや長文。



まず二人ともが注意を即しているのは、<勝間和代>という成功者のアイコンを目指すだけのゼロイチ思考は良くないということ。
真似るにしても0%か100%かでなく、75%くらいにしておくとか、自分なりに考えることが大事。

そういいながら、「努力することが幸せに繋がる(勝間さん)」か、「努力しなくても幸せに繋がる(香山さん)」、のゼロイチでの議論が進んでいるのでいらいらするところが多かった。
これは<勝間和代>も<香山リカ>も、どちらもそういう社会的アイコンとして振る舞った結果なのだろうか。



帯の煽り文句に「激論」と書いているので、対談をディベートとしてみたら、勝間さん・7ポイントに対して香山さん・3ポイントで勝間さんの勝ちだろう。
香山さん自身も言っているけど、揚げ足取りととれる言葉ばかりなのに対し、勝間さんは毎度はっきりとモノを言うし、別に間違ったことを言っているわけでもないので正論と感じる場合が多い。

にもかかわらず、勝間さんの本や文章は読むたびに、なんか血肉が感じにくく無味乾燥に感じられる。

この対談では、香山さんは「でも・・・」や「わかんない」を繰り返しながらも勝間さんとの議論のまわりをぐるぐると回っていたことで、かえって勝間さんのスタンスが際だったように思えた。



本書を読んで納得したところがある。

序文と対談のそこかしこで勝間さんは「『勝間和代の生き方』をまねるのではなく、『勝間和代の技術』をまねて欲しい」「ツールとして使って欲しい」という事を言っている。

なるほど。
技術論やツールの紹介と使い方の解説なわけだ。

例えれば、Windowsの解説本。
(以下、余りにも単純化した図式ですし、あくまでも比喩表現で両氏の言葉ではないのでアイコン化して便宜的にKKKRと書きます。)

KK「Windowsを使えば効率的に仕事ができます。何しろ世界シェアNo1のOSだから仕事で使うにはとても便利です。
オフィスソフトはMSOfficeです。みんなが使っているので、書類を受け取る人も効率的に仕事ができて喜ばれます。使い方はこう。
コミュニケーションはOutlookをこう使います。そのメール作法はこう。
ブラウザも世界シェアNo1のInternetExplorer(IE)が描画が早いし、どのページも問題なく見えます。ここのサイトは信頼性が高く情報が豊富です。」

KR「Windowsはウィルスやマルウェアの感染被害が特に心配ですね。」

KK「ちゃんとセキュリティアップデートをすれば大丈夫です。自動アップデートはとても効率的です。また必要な投資として対策ソフトを入れましょう」

KR「でも、変なページを見ると検知されないマルウェアに感染しそうじゃないですか」

KK「そんなハイリスクな、変なページを見にいくような無駄なことをしなければいいんです」

KR「でも、私みたいに、そんな変なページを見るのが好きな人もいるんだけどなあ。
  この前のガンブラー・ウィルスはJR東日本やYAHOOの占いサイトを見たたくさんの人が感染しましたね」

KK「あれはサイト管理者のパソコンが感染したことが原因でした。運営者やサイト管理者がしっかりと対策をし、利用者もインターネット・リテラシーを高める努力をすれば大丈夫になります。そのための努力をすべきなのです。」

本の内容について対談したら、こんな感じだろうか。

それはそれで、ぜんぜん問題ないし、社会のメインストリームの意見なのだから正論といえば正論。

KKマニュアルはWindows対応マニュアルなので、MacOSやLinuxがあることは載っていてもそれらの長所や使い方は載っていない。
載っているのは、Windowsを使ってばりばりと仕事が出来る、自分が効率的と考える使い方。
もちろん使っているパソコンは Let'sNote だろう。

ところが、勝間さんの本を読む人の中には、自分なりに同じやり方をしようとしてうまくいかなくて悩んでいる人もいると 香山さんは言っている。
それについて、

KR「そういう人は、MacOSを使うとかブラウザをFirefoxやOperaにすると、幸せにはなれませんか?」

KK「それを幸せと思うならそれでいいんです。
  しかし、WindowsとIEは世界No1のシェアがありますし、MSOfficeはどこのオフィスでも普通に使われています。関連書籍も多いし講習会も多いので頑張って自己投資をして、効率的に使えるよう努力するのが、幸せにつながる一番の近道だと信じています」

こんな感じだろうか。

うん、まあ、WindowsとIEとOfficeだけ使ってばりばり仕事出来てそれで幸せなら、それでいいんじゃない?



結局、マスコミが持ち上げすぎ。

これまでにも、声が大きくてはっきりとした物言いで一世を風靡した女性有名人が多々いたけれども、それと同じ図式なのだろう。



メモ
勝間和代氏は2006年にエイボン女性大賞を受賞。
AVON | プレスリリース(2006/10/17)
どうでもいいことだが、勝間和代氏の受賞の時、香山リカ氏が選考委員の1人だったのではないだろうか?

香山リカ氏は、過去にエイボン女性文化センター顧問委員だった経歴がある(Wikipedia)。2006年前後らしい。(AVON | プレスリリース
(本文には2007/07/04と書いてあるけれど、ファイル名が20060704で2006年度の発表会で、2007年9月に2007年度の発表会があるから、これは2006年7月4日付けのプレスリリースと考えられる。)

本当にどうでもいいことだな。



疲れた目と神経に。

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