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2010年7月26日 (月)

「ウツになりたいという病」植木理恵 著 読了

ウツになりたいという病 (集英社新書)

「ウツになりたいという病」

自分の交友関係からも感じていた、まさにそのもののタイトルの新書があったので衝動買い。書評レビュー。

著者の植木理恵氏は、鬱(うつ)病と症状が似ているが対処が違う「うつ病もどき」を3つに分析している。

・うつ病というラベルを貼られることを望む「うつになりたい病」

・アイデンティティの不安定さからくるうつ病的な症状

・10〜30才代の女性に急増している新型うつ

植木氏の患者の6割は、これらうつ病もどきの患者なのだそうだ。彼らに投薬治療は効果がない。

その中で「うつになりたい病」に関連して、日本の「明るく振る舞わないといけない風潮」や「ポジティブシンキング信仰」をから、脅迫的なまでに明るさが求められる社会に疑問を呈している。これは私もまったく同じことを感じていた。

そりゃ、いつも明るく快活に過ごせるわけはないし、うつうつとした気分になりたい時もある。でもそう見られることをネガティブにとらえてしまう。それが精神的にしんどくて、症状が出るようになるそうだ。

これは本人も、周囲の人も比較的に対応しやすそうだ。

落ち込むことも、そう見せないように振る舞ってるのも、その人の個性だし、そういうのが人間だと思うんだが・・・(世間的には違うのか???)

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植木 理恵

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本人は楽(に見える)で、周囲が困るのが3つめの「新型うつ」。

うつの症状が出るからと休んでも、その休んだ時間で趣味や自分の好きなことを楽しめる(ように見える)状態。

本書によると、10〜30才代の女性に多い。

彼女ら(彼ら)は現実的な計算をちゃっかりしている。
上司との関係悪く「うつ症状」が出ると、さらに上位の上司を伴って来院してくる会社員や、被雇用者としてどのくらい休む権利があるかを計算して休む患者を例に出している。

正直言って、これも「うつ病」と総括してしまうと、本来の「うつ病」の患者さんたちに悪影響を与えることにならないだろうか。

本書では「新型うつ」の特徴として、「被害者意識」「多罰的」「恨み」があると書いている。

また、うつ病と違い薬による治療は効果はなく、カウンセリングなどで一旦治ったかに見えても数ヶ月後にまた来院することがあるそうだ。
「うつ病」の人は、「公」の人目を気にするので自罰的になりがちだが、この「新型うつ」の人は「私」に偏りすぎているため多罰的なところがある。

「私」に偏りすぎ他罰的なため、当人の人間的成長は望みにくい。
他人のせいだと認識しているなら、そりゃ難しいだろう。

そこのところ、本書を読んでいて本来の「うつ病」の患者さんたちがとても人間的に感じられた。



本書で、自分が疑問を感じていたところがいろいろとクリアになった。
その一方で、個々の対応が分かりにくいのが残念だ。特に「新型うつ」。

本書ではもやもやとしたまま「うつ病もどき」として総括されているので、新型うつっぽい人が近くに居る人にはとてももどかしい。

認知療法による当人の認識の歪みの矯正などを提示しているが、それはカウンセラーや医者の仕事だろう。
新書での出版なのだから一般人にも応用できる方法を示してほしかった。



「うつ病は心の風邪」という表現はすでに当たり前の表現だ。

本来の「うつ病」はそれで構わないと思う。
しかし、「新型うつ」の場合は医者で処方された風邪薬を飲んでも効き目はないようだ。

なら、自分が風邪の症状を出しまわりに迷惑をかけていることを自覚して、栄養をとって(自ら治癒力を高める)、安静にし(治る努力をする)、マスクをして(迷惑をかけない・他人に感染さない)ほしいと思う。

風邪が悪化して肺炎になってほしくはないですよ。
でも、お医者の処方薬が効かないし、病気を他人のせいにしても治るわけはない。治せるのは自分自身だけ。

植木氏には、ぜひ、この「新型うつ」をメインテーマとして書いてほしい。



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