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2011年3月31日 (木)

ツイッターとデマの拡散

ツイッターとデマの拡散。

真偽不明の情報がデマとなって広がっていく様子を、Twitterでの「地震・津波の数日後に出回った、仙台で宅配便よそおったピンポン強盗、ピンポンレイプが多発というデマ」を手がかりに考えてみました。

都内で似た真偽不明情報が数多く流れた後、仙台その他に飛び火したもののじきに終息したものです。

注意:この記事の内容は地震・津波直後の3月11日から17,18日までの一週間だけについての考察です。現在の状態や今後など、拡大解釈はしないようお願いをします。

ツイッターでじかに見ていた事と、Googleリアルタイム検索で各種のキーワードの変化を調べて考えたものです。
いくつかの一次発信者の特定は出来ましたがツイッター以外での伝聞情報かもしれませんし、ここには載せないでおきます(検索したらすぐ見つかりますし)。

以下、詳細。メモを貼り付け体裁整えただけなので、である調になります。



仙台ピンポンレイプ・デマの基本パターン

【拡散希望】 ピンポン強盗、ピンポン強姦などか仙台地域で多発しているようです。佐川急便や、クロネコヤマトのフリをして来るそうです。気を付けてください。

これのバリエーションが増えたり内容が変化していく。



3月11日
午後2時46分頃

東北地方太平洋沖地震、発生。後、津波発生。

午後3時台〜

最初は、「阪神大震災では、電気やガス、水道工事あるいは宅配便を装った強盗や強姦があった」という真偽不明(*)の注意喚起情報だったようだ。いくつかの一次発信者が見つかるが安否確認とともに、特にツイッターユーザーの多い関東地方へ向けて同時多発的に起こっていたと考えられる。
(*) ここでは、阪神大震災で「報道されてないから無かった/いや報道されないけど実はあった」について解釈はせず「真偽不明」とまとめておく。

ここで注意が必要なのは、この真偽不明の情報は災害発生直後の事ではなく、その後の長い支援・復興期間を示している事だろう。

ところが、それはすぐに「災害発生直後に必ず起こる事」「今、都内で起こっていること」と変化して伝わっていった。
Twitterの140文字制限のため、ユーザーによって注目し強調するポイントが違うことで他の部分は削られやすく、変化していったのではないだろうか。

ツイッターがデマ拡散装置となった要因は、この点が大きいと感じられる。


11日〜12日にかけて、「阪神大震災では〜」のリツイート(情報の転送。コメントがつく場合もある。非公式RT)が増えていく。
そこにコメントがつき、主観的な解釈を交えたもの(例えば「男性は危険が迫ると本能的に子孫を残そうとします。」等)が付け加わっていく。じきに「阪神大震災では〜」は付かなくなっていく。

この頃、仙台発のツイートは安否情報と停電、断水等ライフラインの情報が多く、仙台での「電気、ガス、宅配」に絡んだ真偽不明の犯罪情報は見かけない。



12日
午前0時45分

Yahoo知恵袋に投稿があった(現在は削除)(Googleキャッシュ

「広めていただけないでしょうか。」と災害時の心掛けを書いているが、ここにツイッター情報のコピペと思われる文章も載っている。ここで「災害に乗じて、犯罪増えてます。」と確定情報として書かれる。

このYahoo知恵袋の情報をソースとする書き込みや、「東京であった」「友達から聞いた話ではあった」という書き込みが増え、確定した情報と受け取られて拡散していく。

チェーンメール化して数が増えていく。

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13日
午前0時台
2ちゃんねるで「デマ拡散のTwitter」(タイトルはもっと過激な表現)についての内容のスレが立ちはじめる。

すでに、ツイッターで拡散しているデマと見なされている。メールでも拡散していたようだ。

13日午前

ソースとして、東京電力の「詐欺・窃盗にご注意ください」のリンクが貼られ始める。

この注意は地震前(2008年以前)にはすでに東京電力によって出されていた(参照(神奈川支社))にも関わらず、地震後に起きた事件の公式情報と受け取られる。

13日午後

東京電力のサイトのトップページに「弊社社員を装った詐欺・窃盗、および悪質な訪問販売にご注意ください。」の注意情報とリンクがあるという情報が流れる。地震後に起きた事件のソースという勘違いが深まる。

「都内で、東京ガスや東京電力を装った男がうろついているそうです。一人暮らしの女の子は危険なので絶対出ないでください。」といった情報が流れ、「増えている」「多発している」という表現も増えてくる。

実際には「増えている」は「たくさん読んだ」という意味しかなかったのだろう。しかしTwitterでは「情報の量」と「情報の信頼性」は比例するわけではない。

「ピンポン強盗」「ピンポンレイプ」という表現が出てくる。その表現を面白がってか拡散していく。バリエーションが増えて、デマらしきものが増えていく。

Googlerealtime04notsendai

過剰反応だと感じられる書き込みが数多く見られたが、一方で、本当の不審者と感じられる書き込みもあり、真実味を感じさせてしまうのだろう。

(追記2011/04/05)
ピンポン怪談と Conjunction fallacyという記事を見つけた。
14日の記事。ここまでの、首都圏でのピンポン強盗について書かれています。
(追記ここまで)

その頃、仙台発のツイートは、安否情報とライフライン情報、荒浜の多数の遺体のニュース等。
仙台市内で略奪や強盗が見られないというつぶやきの一方、ガソリン泥棒逮捕のニュースの他、窃盗の伝聞情報が増えていく。仙台での「電気、ガス、宅配」に絡んだ真偽不明の犯罪情報は見かけないが、最初の「阪神大震災では〜」の注意情報のRTが少々。



14日

Togetterに「都内に出没する、ガス点検等を装った不審者情報まとめ」が作られる。13日の夜からの具体例の書き込みが多いことが分かる。真偽不明。


14日昼前
「仙台で、佐川急便、クロネコヤマトを装ったピンポン強盗が増加」という書き込み。
14日夜
別パターンの書き込み。
15日昼
もう1つ別のパターンの書き込み。

この3つの一次発信者の居住地情報は東京都、埼玉県、大阪府となっている


非公式RTや拡散していく過程で、注意情報や警察が確認した窃盗事件が混じってコメントされていく。

Googlerealtime03sendai

この「災害すぐ後に仙台で宅配装うピンポン強盗多発」デマについては、15日の夜にチェックしていたが、宮城や多賀城で増加しているという書き込みが現れ、被害者が女性2〜3人から女性全部に変わったり、情報源や手口が変わるなど、デマ情報によくある変化をしていった。(記事末尾参照)
(15日の夜、富士山直下震源の静岡で震度6強の地震の直後には「静岡県と山梨県を中心にピンポン強盗、ピンポン強姦が発生する恐れ」という書き込みがあった。)


16日に書かれた、真偽を疑っているツイートの一例

ピンポン強盗が東日本中心に増えてるというがなぜTwitterだけでしか聞かないのだろうか。4人組とか、佐川になりすました犯行って別に地震関係無くやろうと思えばできる。Twitterで拡散する前に警察や自治体に通報したりそれこそマスコミが警告すべきなのにそんな動きが無いのは 何故だ?
参照

事件の確認はされず、被害者の友達、被害者の友達から聞いた話も特に現れず、大きくは広がらない。何よりも現地情報が少なかったのが一因ではないだろうか。
その後、仙台でのデマの話題は三条中学校のデマに移っていく(参照)。

うちのブログでは、別記事で関連情報を載せていた(記事末尾、参照)ので「ピンポン強盗」というキーワード検索を通してやってくる人がいたが19日、20日にはかなり減った(1つめのタイムライン参照)。


結局、一番の被害者は、ただでさえ地震直後ですごく不安な時期なのに、RTされたデマ情報があちこちから送られてきてさらに不安感を増してしまった被災者でしょう。


Kittycat



Twitterのデマの見分け方については、あちこちで書かれているので(ただでさえ長文だし)それらを参照してください。

それらと、確認したソースが以前からなかったかどうか、Google検索の「期間設定」オプションでの確認を加えたほうが良いと感じます。

また、Googleリアルタイム検索は、デマの一次発信者を特定する方法として広まっています(参照)が、そのキーワードでの検索結果数のパターンを見ることで、ピークはあるか、デマかどうか判断材料に出来るかもしれません。

「仙台で〜」のデマは、デマと見分けることはたやすい方でしたが、一方で「都内で〜」となると、人口が多い分犯罪者の総数も多いと考えられるので、単純に見分けることは難しいのかもしれません。



ところで、3月29日夜に流れた「ジャッキー・チェンが心臓発作で死亡」情報は、稚拙でしたし、デマだという情報が流れたとたん、極めて速やかに終息しました。
読んだ人が「ジャッキーは死んでない」ということを信じたかったからでしょう。

災害時の不安感を感じる情報は、それをデマだと注意する書き込みがあっても「もしかしたら」という心配や「注意するにこしたことないから」として拡散していくのかもしれません。

Twitterでは、デマと分かったら、いつもより少しだけ積極的に「それはデマですよ」という返信や書き込みをすることでバランスが取れると感じます。



この記事について、すべてをチェック出来たわけではないので、見落としや読み間違いが含まれている可能性はあります。




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メモ
ここにまとめたので「倉庫」ページは削除しました。

以下に、千葉のコスモ石油チェーンメールのページに追記したものを転載します。

文中に灰色で(kw:〜)という部分があります。15日の夜に、数は少ないけれども見かけたデマを追記していたものです、最初は白文字の隠し文字にしていました。文脈に関わらず追記枠の中の(kw:〜)はすべて「仙台、宮城での宅配便よそおうレイプ、強盗」についてのものです。
そこの文字色を変えた以外、枠内の追記は変更はしていません。



(追記、修正2011/03/15)
すでにデマと決着がついたコスモ石油火災の話の前に追記です。


宮城、仙台で宅配のふりをしてレイプ、強姦、強盗をするというメールやtwitter, mixiでの書き込みが流れています。
最初に昼にこの追記をした時は「真偽不明」と書いたのですが、デマのチェーンメールのパターンを示してきています。今後、似た内容で犯人が変わったり、宮城や仙台から他地域へ拡大していったらチェーンメールの可能性が極めて高いでしょう。
(kw: 盛岡、多賀城、石巻に拡大)
被災地の救助や支援をための労力を削ぐことになります。


安易にリツイートや転送をしないよう注意をしましょう。


宮城、仙台が登場する直前から、東京で東京電力や東京ガスを騙った不審者や、レイプのデマが流れており、それが元ネタになった東京発のもののようです。(参照
(kw: 電力会社も登場)
((さらに追記:3月15日23時20分)静岡県での震度6強の地震があった直後に、「静岡県と山梨県でピンポン強盗、ピンポン強姦が発生する恐れがある」という書き込みがtwitterでありました(参照)。デマの種となる情報が蒔かれました。意図は不明。)
(kw: 手口に買い物の手伝いが登場)
ーー

阪神大震災で同じようなデマ・流言飛語が流れました。
参考:
阪神大震災と流言」ニュースソースに当事者が不在。被害者の友達の友達の話、程度。
阪神淡路大震災の混乱に乗じた強姦はあったのかしらという話
(kw: ソースに「県庁に勤める友人」登場)
Togetter - 「東北地方太平洋沖地震の直後に広がった人種差別と「レイプ多発」というデマ」
上記のTogetterまとめで削除された「被災地でレイプが起きている」という書き込み
(不愉快な内容もあります。ご注意ください。)
(kw: 被害者=女子2〜3人→若い女性→年齢問わず、と拡大)
(追記、修正ここまで)白文字は変化を随時追加したもの。





(追記2011/03/16朝)
千葉のデマから書き始めた記事なので、今朝でこの記事の追記を終了します。


火消しする方は、より冷静にならないといけない。


「うがい薬を飲まないで」 放射線医学総合研究所、ネット上のデマに注意呼びかけ
不安感の反映か、デマ情報は無くならず、mixiほか情報ツールで検証されず急速に広がる。


「デマ情報の津波」という人災の二次災害が起こったと、後に言われるような気がする。
(追記ここまで)


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