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2012年2月21日 (火)

二酸化塩素を使った「見えないマスク『ウイルスブロッカー』」の資料を読んでみた

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二酸化塩素を使った「見えないマスク『ウイルスブロッカー』」の資料を読んでみた


二酸化塩素ガスを使用した製品が増えている中、首から下げるネームタグに出来る(胸ポケットにも入れられる)『ウィルスブロッカー』という製品が、少し話題となっていたそうだ。
楽天ゴールデンイーグルスの星野監督が「被災地で作られた製品だから」と選手に使うように指示したことがスポーツ・ニュースに載っていたので、聞いたことのある人もいるだろう。(参照

(追記 2012/3/20)
この記事へのアクセスキーワードで、「ウイルスブロッカー」と「薬事法違反」が絡んだものが増えていた。
どうやら、ウイルスブロッカーが販売停止しているようだ。

記事を追加しました(2012/3/21)
「ウイルスブロッカー」が販売停止中
(追記ここまで)


「屋外で使っても仕方ないよ」と大して気にしていなかったけれど、前の記事を書くついでに販売店で公開されている『ウィルスブロッカー』の詳細資料を読んでみた。

載っていた濃度にちょっと驚いたので、危険性とか注意すべき使い方とかメモ。



二酸化塩素を使用した消臭・除菌製品 空間除菌ウイルスブロッカーCL-40のご案内(pdf)

販売店の商品ページで公開されていて、(財)北里環境科学センターの試験報告書と合わせてダウンロードできる。製造元のエンブロイ株式会社が作成したもの。

5ページの「CL-40効果範囲について」に、考察と実際の測定結果の濃度が載っている。

二酸化塩素ガスの比重は空気より重いため二酸化塩素ガスは下降すると考えられるが、「拡散」および「対流」の影響で発生源からあらゆる方向へ広がるそうだ。

次に、『ウイルスブロッカー』に使われている固形二酸化塩素剤を使って、その上方1cmと上方30cmの濃度を、1分後と1時間後〜20時間後に測定している。
安全性に関わる数字なので、濃度の測定結果の一覧表のスナップショットを使わせてもらおう。

201202virusblocker01

上方1cmの、1分後の濃度で 0.55ppm なんですけど・・・

部屋の隅に置く据え置き型の製品ではなく、身につける製品でこの濃度。
固形二酸化塩素剤のガス発生量は安定している(0.009mg/g/hr)ので、製品のごく近くではいつも高濃度となるだろう。

二酸化塩素の空気中の濃度基準は、日本では特に定められておらず、米国産業衛生専門家会議(ACGIH)が設定している基準がよく使われる。
・TLV-STEL(短時間被曝限度値)(成人が15分以下の短時間、断続的にでも暴露されてはならない濃度)は 0.3ppm
・TLV-TWA(時間荷重平均値被曝限度値)(成人が1日8時間または週40時間、繰り返し暴露しても健康上悪影響を受けないと考えられる濃度)は、 0.1ppm

この製品を使っている人には、抱きついて、胸に顔をうずめない方がいいだろう(笑)


『ウィルスブロッカー(CL-40)』詳細資料の6ページの「二酸化塩素固形剤安全性データ」には、固形二酸化塩素剤の安全基準濃度を0.017ppm以下とすると書かれている。

実験の上方30cmは、ネームタグ製品や胸ポケットから口や目鼻への距離を考えているんだろうけど、その濃度は0.02ppm以上で、安全基準濃度の0.017ppmを超えている。実際はもっと拡散するということだろうけど、密着した状態だと高濃度の危険空域・・・

ちなみに、大幸薬品のクレベリンゲルでは、使ってはいけない対象物について 「金属に対して腐食させる可能性があるため、その側でのご使用をお控えください。また、色物・柄物の繊維等では脱色・色落ちする可能性があるため、その側では使用しないでください。」と書かれている。(参照

高価な服や、色ものや柄物は着ない方が良さそうだ(笑)


軽口はともかく、『ウイルスブロッカー』を紹介している販売店やアフィリエイトサイトでは、インフルエンザ予防になると断言したり、安全性を強調しすぎて、危険な使い方をオススメとしている所もある。

「授乳中のお母さんや小さなお子さんにもオススメ」(表現はこのまま。リンクを貼りたくないので、""で囲って検索してみてください。)と書いているアフィサイトがあるけど、授乳中は絶対に使わないほうがいい。
赤ちゃんが、お乳を飲みながら、何ppmの二酸化塩素ガスを吸っているか分かったものじゃない。

小さな子供は体重が軽いので、成人よりも閾値は低い。身につけることで長く暴露するし、幼児だと口に入れてしまうかもしれない。寝るときには子供の枕元に置くと書いている人もいた。

製造元と販売店は、想定できる使用状況に合わせた安全性の再評価をした方がいいと思う。

国民生活センターが発表した、二酸化塩素を使った製品(据置タイプ)のテストと評価はとても良くできていた。ぜひ、持ち運ぶ製品のテストと評価も行ってほしいものだ。

二酸化塩素による除菌をうたった商品-部屋等で使う据置タイプについて-(発表情報)|国民生活センター

「消費者へのアドバイス」に「二酸化塩素による部屋等の除菌をうたった商品は、さまざまな状況が考えられる生活空間で、どの程度の除菌効果があるのかは現状では分からない」と書かれている。


メモ
うちのブログでは、大幸薬品の「クレベリンゲル」を中心に、二酸化塩素ガスの効果についての検証記事や検証論文の紹介記事を複数書いています。
自分で使っているし、安全性や危険性が気になるので、クレベリンゲルを中心に調べていますが、大幸薬品とはまったく関係はありません。
大幸薬品が「ウィルスブロッカー」と似た製品を一般販売していたら、同じかもっと強い書き方で検証をしたでしょう。念のため、書いておきます。


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