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2012年6月23日 (土)

蛟竜号のお金の話。建造費はいくら?

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蛟竜号にまつわる、お金の話。

日本の「しんかい6500」の建造費は125億円でした。(参照

中国の「蛟竜号」には、すでに5億元近くをつぎ込んでいるそうです。(参照:cn

我国目前已为“蛟龙”号投入近5亿。

日本円で64億円くらい(7000m潜水試験時の為替換算)。単純に比較は出来ませんが。

(追記20120627)
潜水試験の総指揮官・刘峰(劉峰)が潜水試験に同行している記者に漏らしたところによると、この10年間で、蛟竜号の研究開発や潜水試験、向陽紅09の改装や潜水員の訓練などに4.7億元を投入しているそうです。

到目前为止,十年来,国家为中国载人深潜项目投入共4.7亿元,包括潜水器研发、海试、向阳红09船的改装、潜航员的选拔培训。

蛟龙号海试总指挥:中国载人深潜项目10年投入4.7亿(中国科技网)
(追記ここまで)


これまでの日本語情報では1.8億元とされていましたが、どれも蛟竜号の就役以前の情報なので計画時の予算だったのでしょう(未確認)。(参照1
現在、製造計画が進められている、中国国産の4500m級有人深海潜水艇の研究開発費は、蛟竜号の40%の2億元と、とても割安だとアピール中です。



(さらに追記2012/07/01)
第六次潜水試験を終えた後の、7月1日の報道より。

中国造船工程学会副会長によると、1998年からの蛟竜号の研究開発費は1.8億元で、863計画に申告した予算通り。その他、腐食部分の修復など実験費用で2000万元、船舶航行費用や人件費にまとめて5000万元だそうです。また、向陽紅09は古い船なので多くは費やしていないとのこと。

“‘蛟龙’立项和试验阶段我都参与了。经费方面我比较清楚。”方书甲说,“我们申报863计划项目,1998年批下来的是1.8亿元。”

どうやら、先に4.7億元という金額が潜水試験現場で漏れて報道されてしまったので、いやそれは誤解だ、予算は申請した通りであり無駄金は使っていない(あるいは使途不明金はない)ということを、アピールしているようです。
その後に抜け目なく、蛟竜号のこれからの運用の価値は巨大だと続けています。

個人的には、為替や中国国内の経済状態(特に賃金上昇)を考えると、予算通りに行くとは考えにくいのですが、どうなんでしょうね。

“蛟龙”花费多少?价值几何?(中国科技网)
(追記ここまで)



その5億元近くかかっている蛟竜号、

保険が掛けられています。

中国太平洋保険が保険を引き受けていて、今回の潜水試験の航海中と潜水試験中に、蛟竜号の部分または全部が損失した場合の保険額は、1.6億元。(参照:cn

太平洋保险首席承保“蛟龙号”此次远航及下潜实验过程中潜水器的部分或全部损失,保额1.6亿元。


潜水員にも、人身損害保険(人身意外伤害保险)が掛けられています。

中煤財産保険(石炭業界など危険性が高い業種に特化した保険商品を手がけている)が、昨年の5000m級潜水試験の時に引き受けていて、今回の7000m級潜水試験でも引き受けたようです。
今回の保険額はまだ不明ですが、5000m潜水試験の時の保険額は1人あたり500万元、8人で4000万元でした。(参照:cn

万が一なんて起こらないのが一番いいんですけどね。



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