引っ越し先(別宅)

おすすめ

RSS

twitter

  • Speechballoonorangepicon150px @pelicanmemo

    記事にした話題の、書けなかった余談やその後の話。その時々のニュースでも深読み気味。

banner

ウェブページ

無料ブログはココログ

« マテ茶と健康|(2)不都合かもしれない真実(前編) | トップページ | マテ茶と健康|(3)発がん性リスク »

2012年7月14日 (土)

マテ茶と健康|(2)不都合かもしれない真実(後編)

[2CS] サントリー 天然水(南アルプス) (2L×6本)×2箱[2CS] サントリー 天然水(南アルプス) (2L×6本)×2箱

サントリー 2010-09-24
売り上げランキング : 1

Amazonで詳しく見る

長文になったので2つに分割しました。

マテ茶と健康|(2)不都合かもしれない真実(前編)

前半では、マテ茶の生産と消費が多い地域で、宣伝で言うほど太り過ぎや肥満の割合は低くないことなどを書きました。

一方、デンマークの研究で、肥満体の被験者にマテ、ガラナやダミアナなどの植物の抽出物のカプセルを飲ませたところ45日で体重が5kg減ったという研究結果が、よく広告で使われています。

この説明は論文の内容の半分だけです。



デンマークでの調査が元ネタで、論文のタイトルは「Weight loss and delayed gastric emptying following a South American herbal preparation in overweight patients(肥満患者における、南米の薬草調合剤による体重減少と胃内容物排出の遅れ)」(PubMed
(Andersen T., Fogh J., Weight loss and delayed gastric emptying following a South American herbal preparation in overweight patients, J. Hum. Nutr. Dietet., vol. 14, 243-250 (2001))

タイトルから推して知るべし。
要するに、胃の内容物の排出速度が遅くなることから、満腹感が長く続き、総摂取エネルギーが減ることで体重が減少したという研究結果です。(*1)


研究では、南米原産の3種類のハーブの、マテ(Ilex paraguayensis)の葉、ガラナ(Paullinia cupana)の種とダミアナ(Turnera diffusa, Turnera aphrodisiaca)の葉、それらの抽出物の混合物入りカプセルを使っています。これらは『YGD』(Yerba mate、Guarana, Damiana)と呼ばれ、ダイエット・サプリメントでも使われています。

被験者は44人で、BMIが25.8~30.4の肥満体、平均年齢は男性38.4才・女性38.7才。
毎日3回の食事前にYGDカプセルをリンゴジュースで飲み、超音波検査で胃内容物の排出速度(GET)を測定しています。論文には、超音波検査画像も載っています。

胃内容物排出速度は、偽薬での被験者は平均38分±7.6分だったのに対して、YGDカプセルでの被験者は58±15分と、有意に排出速度が遅くなっていることが確認されました。

被験者たちの体重は、10日後に0.8±0.05kgの減少、45日後に5.1±0.5kgの減少と、有意に体重が減少していることが確認されました。マテ茶の宣伝で使われているのは、ここだけです。


ザバス ファットメタボライザー 150gザバス ファットメタボライザー 150g

SAVAS(ザバス)
売り上げランキング : 493

Amazonで詳しく見る

(注意:この商品画像とリンクはアイキャッチのイメージ用に載せました。YGDは入っていません。)


胃の内容物の排出速度が遅くなることが原因なら、食物繊維たっぷりの粉寒天をカプセルに詰めて飲めばいいじゃないかと思ったのですが(*2)、 YGD混合物の中身は、マテ:112mg、ガラナ:95mg、ダミアナ:36mgで、1カプセルあたり143mg。1日3回なので429mgと、食物繊維が原因と考えると少なすぎ。
他の成分が、胃内容物排出速度の遅延に関わっていると考えられます。(*3)




次は、「(3)発ガン・リスク?」の予定です。(タイトルは変更するかもしれません)

マテ茶と健康|(3)発がん性リスク

201200mate05
(wikimedia commons)



ところで、焼き肉チェーン最大手の「牛角」が、「太陽のマテ茶」×「牛角」コラボして、全店舗でマテ茶ドリンクを提供しているそうです。(プレスリリース

マテ茶の研究から、胃内容物の排出が遅くなり満腹感が長く続く可能性があります。

これは追加注文で客単価が上がることを期待する焼き肉店としては、憂慮すべき「副作用(笑)」ではないでしょうか。(笑)

「牛角」の太陽のマテ茶コラボ担当者さんには、営業会議の席の質問で、この「副作用(笑)」についてツッコまれる可能性もあるので、それなりの回答を用意しておいた方がいいかもしれません(笑)

お奨めは「『太陽のマテ茶』は薄い(私個人の感想です)ので、その心配は起こりません」かな(笑)





(*1)なぜ、中途半端な結果を、論文紹介した上で書いているのかな?と違和感を感じます。元は、日本マテ茶協会のウェブサイトにも転載されている、大阪市立大学の名誉教授が書かれた「マテ茶について」と思われます。
(この「世界の研究データ|マテ茶について」が載っている本は未読ですが、全文掲載らしい。)

この資料は、日本語でのマテ茶の科学的な総合情報源としては、情報量でもリファレンスでも最高のものでしょう。
しかしマテ茶の知名度が低い頃のもので、マテ茶の良い部分を特に強調して書いてしまわれ、それがそのまま転載されて、引用されて、文字が削られて、 内容が再検証されることなく劣化コピーされて一人歩きしていったのではないでしょうか。


この記事は、医者ではない当ブログ管理人が書いたものであり、健康に関するアドバイスではありません。健康についての判断が必要な場合は医師の指示を仰いでください。


201200mate11
(wikimedia commons)


« マテ茶と健康|(2)不都合かもしれない真実(前編) | トップページ | マテ茶と健康|(3)発がん性リスク »

生活」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1205703/46317052

この記事へのトラックバック一覧です: マテ茶と健康|(2)不都合かもしれない真実(後編):

« マテ茶と健康|(2)不都合かもしれない真実(前編) | トップページ | マテ茶と健康|(3)発がん性リスク »