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2012年10月28日 (日)

元データを検証してみた|中国人都民は日中関係のバロメーター、6000人の大幅減

日本人は誰も気付いていない在留中国人の実態日本人は誰も気付いていない在留中国人の実態
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<尖閣問題>中国人都民は日中関係のバロメーター、6000人の大幅減―日本( レコードチャイナ|10/27)

25日、石原慎太郎都知事が辞任と新党立ち上げを発表したこの日、東京都は外国人数の統計を発表している。昨年の東日本大震災直後、中国人都民の数は2006年以来となるマイナス成長を記録した。しかしその後すぐに増加傾向に戻り、今年7月1日には16万5778人と史上最多を更新している。

ところが25日に発表された統計(10月1日時点)では15万9465人。なんと3カ月で6313人もの減少となった。東日本大震災と福島原発事故があっても日本を離れなかった人が尖閣問題で立ち去ったのだ。

元記事は、日本で発刊されている中国語紙「中文導報」の記事。
东京都中国人骤减成中日晴雨表(中文导报网|10/26)
(東京都の中国人の激減は、日中関係の晴雨表)

東京都の統計では中国人人口が、今年7月1日の集計結果に対して10月1日の集計結果が "6313人"も減少している。
記事では、石原慎太郎東京都知事による尖閣諸島の購入発表に対して、7月7日に野田総理が国有化の方針を発表、9月12日に国有化を発表したことによる、中国の反発と反日デモが原因だとしている。

Yahoo!ニュースExciteニュースなど多くのポータルサイトで配信され、SNSやまとめサイトなどでいろいろコメントされている。

ちょっと違和感を感じたので、元データの東京都の統計をもとに検証してみた。

東京都の統計・外国人人口



平成24年7月と10月の統計を比べてみると、中国だけでなく全ての国で、東京都の在留外国人が減っていることが分かる。
東京都の、7月の外国人人口の上位10カ国で比較してみよう。
7月→10月の減少数(減少率)。

中国   :-6313人(-3.81%)
韓国・朝鮮:-3511人(-3.37%)
フィリピン:-1627人(-5.52%)
米国   :-578人 (-3.40%)
インド  :-290人 (-3.35%)

ネパール :-55人 (-0.66%)
タイ   :-201人(-2.84%)
英国   :-357人(-6.00%)
ミャンマー:-534人(-10.09%)
フランス :-12人(-2.63%)


その他の国も、5%減少している。
東京都の在留中国人は、総人口が多いから減少した人数も多くなるが、必ずしも高い割合で減っているわけではない。

結論としては、7月9日に、入国管理法の改正による新しい外国人の在留管理制度が始まった事によって、10月の統計数値に結果が出ただけではないだろうか。

参照:入国管理局|日本に在留する外国人の皆さんへ2012年7月9日(月)から新しい在留管理制度がスタート!

7月1日に統計結果が出て、7月7日に野田総理の尖閣国有化発表、7月9日に入管法の改正開始。そして9月に尖閣国有化宣言があり、中国での愛国無罪反日暴動。
非常に微妙な時間関係だ。

在留外国人が申請する在留期間は、1年・3年・5年・10年。
在留資格の取消し手続きが具体的にどのように進むかは分からないが、在留管理制度が新しくなった事で、東日本大震災後に日本から出国、帰省・帰国し、その後に更新していない人数が、7月9日の入管法改正によって正しく集計されたと思われる。

少なくとも、尖閣諸島問題だけでは全ての国の外国人在留者数の減少を説明することは出来ない。

また決して、"東日本大震災と福島原発事故があっても日本を離れなかった人が立ち去った"と結論付けることは出来ない。(*1)

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東京都のここ10年の、3カ月ごとの中国人人口の推移をグラフにしてみた。

201210population01
東京都の統計・外国人人口より)

今回の平成24年7月〜10月の減少だけでなく、平成16年7月〜10月でも大きく減少していることが分かる。
その時期に、中国共産党による大きな反日行動は起こっていない。
なにか理由があるのだろう。(もしかしたら、同時期に入管法の改正と制度開始があったのかもしれない。)

その後の2005年の反日デモとその報道、日中関係が冷え込んだ結果として2年近く上昇率が鈍化したと考えることができるだろう。

2008年10月の、リーマン・ショックと世界金融危機、その後の世界経済の鈍化も考慮しなければならない。
2010年後半からの上昇率の鈍化は、2010年9月の尖閣諸島中国漁船衝突事件とその後の反日デモの影響も考えられるが、2010年11月からのユーロ危機と、中国の景気鈍化が本格化をしたことも考慮しなければならない。
2011年からの増加率の鈍化には、東日本大震災と福島第一原発事故の影響があるだろう。

東京都の中国人人口は、中文導報が記事で書いているように、確かに晴雨表(バロメーター)となるだろう。
しかしそれは日中関係だけでなく、日本と中国の景気(求人状況)のバロメーターでもあり、かつ3カ月以上の長期予報と見るべきではないだろうか。

気象庁の3カ月予報をもとにして、来週の天気を気にするのはちょっとなあ・・・

秋の天気は変わりやすい。



関連記事:
「日本人は誰も気付いていない在留中国人の実態」読了: メモノメモ

メモ
(*1)
元記事を読むと、東京都の統計結果を見てすぐに尖閣問題にとびついちゃったのかなあ、と感じた。

東京から他の都道府県への移住も含めて考えるべきだろう。

うちのブログの検証結果が正しいかは分からない。
統計結果なんて、数字の弄り方と発表の仕方でいくらでも操作できてしまう。元データを調べて自分で考えることが重要。


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