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2012年12月19日 (水)

【尖閣】『中国安全保障レポート2012』防衛省防衛研究所 編

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防衛省のシンクタンク、防衛研究所が、19日付けで、中国の人民解放軍と政府部門の政策調整に関する『中国安全保障レポート2012』を発表した。


『中国安全保障レポート2012』(日本語・英語・中国語)は、防衛研究所のホームページで公開されている。

中国安全保障レポート - 防衛省防衛研究所



レポートは、周辺諸国が中国との係争地域に軍隊を派遣すれば、国家海洋局などが実施している権益擁護活動への支援として「人民解放軍が運用される可能性が高い」と分析。周辺諸国としては「軍が投入される状況も想定した上での対応が必要」と強調している。
MSN産経(12/19)より)

中国海軍 尖閣諸島周辺で活動の可能性(NHK|12/19)
中国、尖閣など海洋権益で「軍投入の可能性高い」 防衛研報告書(MSN産経|12/19)

レポートについて、「中国人民解放軍が投入される可能性が高い」と危機感をもった報道や意見を多く見かける。

それと共に、レポート公表前日に行われた、ウォールストリートジャーナル(WSJ)紙による"防衛研究所"の 増田雅之主任研究官への取材記事が興味深い。

中国、尖閣諸島でエスカレート回避の意向—防衛研(WSJ|12/18)

日本の防衛省のシンクタンク「防衛研究所」の増田雅之主任研究官は18日、日本が支配する尖閣諸島の周辺海域に中国が最近、船舶を派遣していることについて、日本による尖閣諸島の「実効支配」をやめさせるための長期的な戦略の一環だと述べた。しかし同時に、緊張が劇的に高まるのを避けるため、中国当局が監視活動を調整しているとも指摘した。
WSJ(12/18)より)

防衛研究所の増田雅之主任研究官は、この『中国安全保障レポート2012』の執筆者4人のうちの1人。

その専門分野(参照)と"はしがき"の記載順から、第三章『軍と政府が連携を深める安全保障政策』(27〜37ページ)を執筆したと考えられる。
(参考:中国は本当に日本の“脅威”となったのか ――防衛省防衛研究所・増田雅之主任研究官に聞く(ダイヤモンド|9.21)

 同氏は、個人的に日本の海上保安庁も監視能力の強化に真剣に取り組まなければならなくなると考えており、そうしなければ力のバランスが中国に有利な方向に傾くだろうと警告した。
 さらに、中国が軍を動員するとは予想していないと述べた。また、同国は人民解放軍(PLA)を動員するような事態にならないように情報をコントロールしようとしていると思うと指摘した。
WSJ(12/18)より)

中国軍より、中国海監の監視船ネタを追いかけている一般人の考えですが、この意見に同意。

海監ネタのこれまでの拙文で中国の「世論戦」「法律戦」に触れてきたが、情報や報道の"表現"を管理しコントロールしようとしていると感じている。
弱腰と見られないよう示威行為は続けつつ、既成事実を積み上げていって、(少なくとも今は)日米と軍事対立しない状況を作ろうとしているのではないだろうか。

海保の体制を強化し整えて最適化しないと、疲弊していって、徐々に圧されて押し出される。

また、中国は日本の右傾化を誘い、軍事的な暴発を期待している、という不安感を覚えている。
海監の航空機"B-3837"機による領空侵犯が、衆議院選挙投票日直前に起きた事で、「中国は、実は(右傾化と言っている)安倍政権を望んでいるんじゃない?」という書き込みをいくつも見かけた。

12月18日のラジオ・フリー・アジア(RFA)の社説「钓鱼岛之争:北京的战略企图(北京の戦略企画)」で政治評論家の陳破空は、日本の右傾化を中国が誘因している可能性を述べている。


日本が軍事的に暴発したら、中国は大義名分をもって軍隊を出してくるだろう。
先に引き金を引いたのが日本側となると、尖閣諸島が日米安保条約の枠内であっても米国政府の対応は鈍くならざるをえない。
中国は、钓鱼岛は中国にとっての真珠湾だ、とか言って、新聞・テレビ広告を出して米国世論を刺激するかもしれない。

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第3章第2節『海防で役割を増す人民解放軍』では、海洋安全保障の分野で、人民解放軍と政府部門が連携を強めている状況を解説している。
中国で"海防"に関わる海洋法執行機関は主に5つ(海監、漁政、海巡、海警、海関)。

この5つの海洋執法組織は「五龍」と呼ばれる。
 国土資源部 国家海洋局 中国海監総隊(海監、海监)
 農業部 漁業局(漁政、渔政)
 交通運輸部 中国海事局(海巡)
 公安部 公安辺防海警総隊(海警)
 海関総署(*税関の事)密輸取締警察(海関、海关)

それらと人民解放軍が連携する上での、海防体制の統一的な管理メカニズムの中心に "国家辺海防委員会"がある。

この国家辺海防委員会は、9月13日の中国海監の海洋監視機 "B-3837"の領空侵犯にも関わったと報道された。(参照:「「国家辺海防委員会」領空侵犯など関与か」 (News i /TBS|12/14))(*1)

面白いことに、人民網の、今回の『中国安全保障レポート2012』を報じた記事が、この "国家辺海防委員会"を特に取り上げていた。

しかも、わずか400文字弱の短い記事で・・・

レポートは、海洋安全保障に関して、軍隊と政府の政策調整の中枢として“国家辺海防委員会”に注目しているが、“活動の詳細は明らかではない”としている。

报告对中国军队及政府就海洋安全保障进行政策调整的中枢部门“国家边海防委员会”表示关注,但“尚不清楚其活动详情”。

日报告臆测中国或向钓鱼岛“投入军事力量”(人民网|12/19)


こ・・・これはっ!?( ;゚Д゚)







と色めき立ったのですが、実は、共同通信社・中文記事の丸写しでした。  (ノ∀`)アチャー

日本防卫省智库发布《中国安全保障报告2012》(共同网|12/19)

共同通信社は、この "国家辺海防委員会" に注目しているようだ。

動向を注視すべきかもしれない。

(*1)もしかしてこの記事のニュースソースは防衛研究所?



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