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2013年6月11日 (火)

中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」|今年は"試験的な応用"段階。女性記者も潜る?

201306jiaolong101
新华网より)

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中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」。
昨年(2012年)の、太平洋のマリアナ海溝付近の海域での潜水試験では、それまで日本の「しんかい6500」が持っていた最大潜航深度6,527mを抜いて、7,062mの記録を作った。

今年(2013年)は3度の運航計画が立てられ、南シナ海の特定海域(43日間)、太平洋ハワイ東南のマンガン団塊鉱区海域(42日間)、そして北西太平洋のコバルトリッチ・クラスト鉱区海域(28日間)で潜る予定。航行日数は通算で113日。

2012年の7000m級潜水試験と2011年の5000m級潜水試験のときの記事まとめ:
中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」 記事まとめ(2013/06): メモノメモ


201306jiaolong102
新华网より)

6月10日に、江蘇省無錫市(江陰市)で、母船「向阳红09(向陽紅09)」が「蛟龙(蛟竜)」号を載せ、南シナ海での潜航調査のため出航した。(参照:cn

今年は、更なる深度記録を狙うのではなく、「初の“試験的な応用”航海」という表現を使っている。中文は「试验性应用」(参照:cn)、英文では「experimental application」(参照:en)。
「蛟竜」号は出航し初試験的な応用航行を行い(新華網日本語)

昨年までは、技術開発のための潜航試験なのでパイロットと開発技術者だけが潜って、(いろいろトラブルもあったが)世界一の潜水記録という結果を出した。
今年の「試験的な応用」の最大の特徴は、科学者を乗せて潜航することにある。

国家海洋局の劉賜貴(刘赐贵)局長は、第18会中国共産党大会(十八大)で掲げた、海洋開発と海洋権益の拡大を目指す「海洋強国」の建設における戦略的部門として、有人深海潜水艇「蛟竜号」による「試験的な応用」は期待されており、1つ1つの潜航計画を成功させることが海洋開発関係者を激励するだろうと、メインスタッフとの出航前の会合で話している。(参照:cn

また、現場総指揮官の劉峰(刘峰)は、蛟竜号の能力を真に発揮することで、海洋科学研究のための信頼性の高い基盤を構築し、海洋調査や研究、海洋保護の方面を発展させるだろう、「“蛟竜”は“脱皮”を期待されている」と言・・・、誰が上手いことを言えと(笑)

“蛟龙”的“蜕变”——专家解析“蛟龙”号试验性应用航次看点(新华网)

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電撃ホビーマガジン編集部

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母船「向陽紅09」に多分野の科学者14〜15人が同乗し、潜航して科学調査を行う。さらに詳細は不明だが、新華社の公式微博(マイクロブログ)によると、女性記者が1人潜るそうだ(参照:cn)。 中央電視台(CCTV)の記者らしい。

南シナ海での、有人深海潜水艇「蛟竜号」による潜水調査は、海底資源の調査開発の一旦だ。2010年8月には、南シナ海の海底に中国の国旗(五星紅旗)を置いて権利を主張したことで、国際海洋法条約違反だと沿岸各国から非難されている。また、海洋関連技術の開発能力の向上は、軍事への転用も指摘されている。

もし南シナ海で科学者と記者が潜るようなら、その主な任務が科学調査であり、報道関係者も乗せたオープンな任務であることを、大きく発表するのだろう。
良い意味でも悪い意味でも、こういった種類のアピールは積極的に行っている。


国家海洋局では現在、第二期のパイロット(潜水員)候補生の選抜を行っていて、女性を1〜2人採用する予定。


メモ
蛟竜号本体は、外見からは、昨年と比べて大きな違いは見あたらなかった。残念(笑)


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