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2014年2月 1日 (土)

【海警局】中国安全保障レポート2013 国家海洋局と中国海警局、国家海洋委員会

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防衛省のシンクタンク、防衛研究所が『中国安全保障レポート2013』を発表した。

国家安全委 習主席の権力基盤強化か(NHK)
中国の海上機関統合「警戒すべき動向」 防研の安保レポート(MSN産経)
中国の海警局新設「警戒すべき動向」 防衛省シンクタンク(日本経済新聞)

2013年の中国安全保障レポートは、「中国の危機管理体制」を中心にまとめられている。一読の価値があるレポートだ。ぜひ本文を読んでもらいたい。
うちでは特に気になっている、国家海洋局と中国海警局の組織構造についてどう書かれていたか、メモ。

2013年6月に国家海洋局/中国海警局に海上法執行機関が統合されたが、その組織形態や権限関係は複雑で不透明な点が多い。また、海洋政策にかかる協調メカニズムとされる国家海洋委員会や、2012年後半に設置されたとされる中央海洋権益領導小組の実態はほとんど明らかになっていない。

中国安全保障レポート - 防衛省防衛研究所

日本語版・本文(pdf) (英語版と中国語版もある。)

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《中国の対外危機管理体制》
・多元化社会での中央集権的な政策決定
・不透明な領導小組の役割
・統合に向かう海上法執行機関

2013年3月、全人代において、ハイレベルの調整機関として国家海洋委員会を設置し、併せてこれまでの国家海洋局および傘下の中国海監総隊(海監)と公安部の中国公安辺防海警(海警)、農業部漁業局(漁政)、海関総署の海上緝私警察(海関)の組織と職責を統合し、新たな国家海洋局を組織することが発表された。


201401chinareport001s
(大きな画像にリンクしています)


国家海洋局と中国海警局

ただし、この国家海洋局と中国海警局は、複雑な組織形態を有している。
(中略(権限の所在と、トップ人事について))
新たに創設された国家海洋局と中国海警局は、その帰属する上位機関や、権限の所在などに関して、不透明なところが多い。

また、改編された国家海洋局/中国海警局が、中国海軍とどのような関係を有するのかも不明な点が多い。この点に関して、人民解放軍国防大学の梁芳教授は、以前から海軍は海監や漁政と協力関係にあったが、その対象が統一化されたことで、今後はより効率的な支援が出来るようになると指摘している。



「国家海洋委員会」について

国家海洋委員会に関しては、その実態に関する報道はほとんどない。
現在明らかにされているのは、国家海洋委員会は国家海洋発展戦略の制定と海洋に関する重大事項を統一的に計画し、調整する責任を負う組織ということであり、その具体的な業務を国家海洋局が担当するということだけである。
中国社会科学院辺疆史地研究センターの李国強副主任は、国家海洋委員会には、国家海洋局のほか、農業部、交通運輸部、環境保護部、科学技術部などが含まれると指摘する。
また、中国海洋大学海洋発展研究院の劉曙光副院長は、国家海洋委員会は独立した主体ではなく、政策協調メカニズムであると理解している。

なお、この国家海洋委員会に人民解放軍がどのような形で参加するのかは不明である。また、国家海洋委員会が既存の国家辺海防委員会とどのような関係を有するのかもよく分からない。



「中央海洋権益工作領導小組」について

中国系香港紙『文匯報』や西側メディアは、中国が海洋問題を主管する新たな領導小組として中央海洋権益工作領導小組を2012年後半に設置したと報じ、一部中国国内メディアや専門家もその存在に言及している。
同組織には、国家海洋局、外交部、公安部、農業部、人民解放軍が参加し、その組長には習近平が就任していると報じられた。
だが、中国共産党機関紙『人民日報』や人民解放軍機関紙『解放軍報』は、2013年12月の時点で、こうした組織に関して何らの報道も行っておらず、その真偽はなお検証を要する。

このように従来分散していた中国の海上法執行機関は、徐々に統合へと向かっている。しかし、所管官庁や統合の進展度など、その実態は不透明なところが多い。またハイレベルの調整を行うために設置される国家海洋委員会に関しても、不明な点が多い。さらに海洋問題に関する領導小組が存在するのか否かについても確証は得られていない。

しかし、これらの動向は、党中央指導部の中で、海洋問題の重要性が認識されている証左だと思われる。
今後の注目点としては、
(1)国家海洋局/中国海警局が、統合された4つの機関のうちどこの主導で運用されるのか、
(2)国家海洋委員会の構成メンバーがどのように構成されるのか、特に人民解放軍がどのような形で参加するのか、
(3)領導小組の設置も含め、国家海洋委員会と国家海洋局/中国海警局が党中央指導部とどのような関係を構築し、いずれの政治局常務委員がこれらの組織を担当する指導者となるのか、
などが指摘できる。

こうした海上法執行機関の整理・統合は、その能力の強化に繋がるという意味では、日本を含む周辺諸国にとって警戒すべき動向である。さらに、旧海警を含めて統合された新たな中国海警局は、統合前の海監や漁政が有していなかった司法警察権を行使することができるとされる。
その一方で、周辺諸国の危機管理という観点からみれば、従来分散していた各機関が概ね統一されたことは、カウンターパートの一元化という点で、周辺諸国の海洋部門と中国のそれとの間のコミュニケーションの円滑化を可能とするものでもある。


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「国家海洋局」と「中国海警局」の組織。中国共産党との関係?: メモノメモ

国家海洋局と中国海警局は、「重ね合わせの組織構造」となっている。

事件の時は「まず、男女関係とカネの流れを洗え」と言われるように、組織では「人事と予算、そして権限の所在」の動きを見ると分かりやすい。

人事では、国家海洋局の劉賜貴(刘赐贵)局長と、中国海警局の孟宏偉(孟宏伟)局長(公安部副部長・党委委員(正部級)を兼任)の関係に触れたが、正部級と副部級を見落としていた事に気付かされた。
予算に関しては、全くと言っていいほど聞こえてこない。

『中国安全保障レポート2013』の組織図で少し残念なところがある。
「五龍」のうち統合されなかった交通運輸部海事局(海巡)は別枠で載せているが、沿海省(直轄市・自治区)の海監総隊(漁業・海洋庁/漁業・海洋局)や、農業部漁業局(中国漁政)などは中国海警局に完全に九州合併されているわけではなく、監視船船隊もそれぞれの組織の下で活動している
それが反映されていない。複雑になりすぎるので割愛せざるをえなかったのだろう。
海南省の地方政府や、海監や漁政は、南シナ海でとりわけ活動的(攻撃的)な対応をしている。

日本メディアの報道では、日本の海上保安庁と中国の中国海警局を、海上保安機関ということで単純に1対1で比較しているものがほとんどだが、ミスリーディングな伝え方となって所に注意をしなければならないだろう。



周辺諸国の危機管理という観点からみれば、従来分散していた各機関が概ね統一されたことは、カウンターパートの一元化という点で、周辺諸国の海洋部門と中国のそれとの間のコミュニケーションの円滑化を可能とするものでもある。

この夏、太平洋沿岸六カ国の海上保安機関が災害対応をテーマにした合同訓練が行われる。

日本と中国を含む北太平洋沿岸六カ国の海上保安機関が今夏、災害対応をテーマにした合同訓練を横浜市で行う。日本で六カ国の海保機関が合同訓練を行うのは初めて。東日本大震災の教訓を踏まえ防災面から連携を深めるのが狙いで、今春には訓練内容が固まる見込みだ。
6カ国海保、今夏に合同訓練 日中緊張、引き潮期待(1/22|東京新聞)

「海保次長 海警局長とあいさつ」NHK報道 中国メディアの報道では: メモノメモ

さすがに、海警局の孟宏偉局長が来日するとは思えないし、もし夏までに日中関係がさらに悪化した場合には、中国海警局が参加しない可能性もある。

ただ海警の船が来日して合同訓練に参加するだけでなく、日中間(日韓間も)だけでなく多国間の連絡チャンネルの構築が推進されることを期待したい。


メモ
中国の危機管理体制と「強制」と「和解」のプロセスについて、いろいろと強い口調で書きたくもあったけど、それらを絡めると大作になってしまうので、組織構造だけを取り上げてみた。


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