中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」、はじめてのインド洋での潜水調査を開始
中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号(蛟龙号)」が、インド洋でのはじめての潜水調査を開始した。
11月25日に、母船「向陽紅09(向阳红09)」が出発、今月16日にモーリシャスの首都ポートルイスで補給を行った。4ヶ月と長期間で、中国への帰港は3月を予定している。
西南インド洋の4ヶ所の海底熱水区(熱水鉱床)の調査を行う。うち1ヶ所は活動的な熱水鉱床だそうだ。
同行している海洋調査船「大洋1号」による調査海域の海水の温度や塩分濃度などの調査の後、23日に「蛟竜号」の潜航作業が行われた。予定深度は水深2700〜3000m。
贻贝(イガイ)49個、海螺(巻き貝)2個、海葵(イソギンチャク?)3個、茗荷(蔓脚類。フジツボなど)8個、蟹(カニ)1匹や珊瑚など、多くの生物サンプルと、玄武岩等の岩石サンプル17.4kgを採取。
今回潜ったのは、メインパイロットに国家深海基地管理センターの傅文韬潜航員、中船重工第702研究所の叶聪(葉聡)シニアエンジニア(蛟竜号のテストパイロット)、国家海洋局第二海洋研究所の陶春辉(陶春輝)研究員(海底熱水鉱床の専門家)。
今回の西南インド洋での潜航調査では、第二次選考のパイロット候補生6人(男4・女2)も潜る予定。
そういえばパイロットの傅文韬は、以前は“付文韬”と書かれていたけど、いつ頃からか難しい字の“傅文韬”に変わってたなあ。画数を気にして、結婚を機に漢字を変えたかな?
“蛟龙”号首次探秘海底热液区 预计下潜深度为2700米~3000米,水下作业时间6小时(国家海洋局)
“蛟龙”号首次探秘海底热液区(中国海洋在线)
“蛟龙”号印度洋首潜收获多(新华网)
“蛟龙”号首次到海底热液区下潜作业(高清)(新华网)
中国载人深潜器“蛟龙号”首赴西南印度洋科考(11/25|中新网)
メモ
人民網日本語版などが、日本語で記事を書くと思うけど。うちでも押さえておきたいので書いてみた。
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